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2012/10/16(火)16:02
今日の記事を、
復興ぞうきんとは直接関係のない記事を、
このブログにアップしていいものかどうか
ここ数日悩んでいました。

復興ぞうきんチーム「紡ぎ組」の母体である
SAVE IWATEが協力する形で出版した本の感想ですが、
それを宣伝と受け取られるのは本意ではありません。

一個人の感じたこととして、
書かせていただくことにしました。


岩手県山田町出身の湊雅義さんが、
自らも被災者の立場で、同じ被災者の方々から
聞き取りをしたものが、
「それぞれの真実 それぞれの思い」
という本になったのですが、
奥様が復興ぞうきんの縫い手さんであることから、
刷り上がったときにすぐに購入し、
仕事や家事の合間に少しずつ読み進め、
先日ようやく最後のページを閉じました。


30余名の方々の貴重な証言からは、
今後の防災対策の為の教訓となる部分も多く、
また山田町の地形がよく分かった事で、
山田町各地の出身である
復興ぞうきんの縫い手さんたちの顔が浮かび
(ここに出ている人も出ていない人も)、
当時の緊迫感と恐怖と、直後の大変さが、
それらの淡々とした語り口によって、
かえって真に迫って来た感じでした。


先日サロンの時にお話ししていた方が、
たまたま山田町の方だったのですが、
私がその時、
「山田町のどちらの方でしたっけ?」
と伺ったところ、
「中央町です」とお答えになり、
特に何も考えずに、
「駅の近くですか?」
なんて聞いてしまったことを思い出しました。


本には山田町の詳細な地図があり、
地域ごとの詳しい解説を読んでいて、
そういえば、と思い出して、
その「中央町」のところを見てみたら、

山田湾の、開口部から見て真正面、
船着き場や魚市場、水産業施設が集まっていた、
まさしく、すぐそこが海、というところ、
8メートルの防波堤を乗り越えた波が直撃し、
陸中山田の駅の方からあがった火の手が広がり、
水と炎に舐め尽くされた町でした…。

そんなところを、その“Mさん”は、
高齢のご両親を両腕で支えながら、
自らも老いた身で、必死に高台へ逃げたそうです。
そして、ご自宅も、息子さんが経営していた工場も
その息子さんまでもなくされました。


“Mさん”が初めてセンターにいらしたのは、
確か去年のお盆前後、
震災から5ヶ月程たった頃でしたが、
あのとき“Mさん”は、
「震災後初めて泣きました。
あまりにも色んな事がありすぎて、
今まで人前はもちろん、一人の時も
涙すら出なかった…」と、
「泣いてしまってごめんなさい」と
私に謝りながら、声を殺して
ハンカチで目を押さえておられました。


この本を読んで、
経験していない自分が、被災していない自分が、
それを本当に「分かる」ことは出来なくても、
それでも、
「こんなに大変な目に遭ったんだ」
なんて一言では、
とても片付けられない、語り尽くせない程の大変さを
初めて知った衝撃。

それは非被災者である私でさえ、
涙も出ないほどの、衝撃でした。


ニュース映像や新聞、数々の震災関連の書物などから、
もちろん情報として持ってはいたけれど、、
知っているつもりになっていた自分を恥じました。

紡ぎサロンに参加された当初は
どの方々もみなさん、泣いてばかりでしたが、
今はずいぶん明るく元気になられた…。

でも、そういう方達が、本当はこんなにも辛い経験を
必死で乗り越えようとしている…。

わかっていたはずなのに、
ホントは全然わかっていなかったのかもしれない…。

“今の”明るい表情の縫い手さんばかりが
本来の姿じゃないんだと言うことを
改めて肝に銘じなきゃいけないんだと
教えてくれた本でした。


証言集の後に、
湊さんが事務局長を務めていた北浜自治会の
避難時の初動状況や
日頃の訓練、統括等の部分も、
南海トラフを始め、将来の震災に備えた対策に
活かせるだろう、活かしてもらいたい内容が
いっぱい詰まっていて、

また、
「話さない、泣かない」ことにより
命の危険さえ伴うような、体の異変を生じる
という経験談もありました。


このような貴重な証言からの教訓を、
将来被災するかもしれない地域の人たちが
活かすことこそが、
今回の東日本大震災の被災者の方々の
一番の救いなのかもしれない、
などと思ったりもしている今日この頃です。




なみ
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